2012年10月11日

「iPS心筋移植、ハーバード大で…初の臨床応用」

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「iPS心筋移植、ハーバード大で…初の臨床応用」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20121010-OYT1T01635.htm?from=rss&ref=rssad


あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)から心筋の細胞を作り、重症の心不全患者に細胞移植する治療を米ハーバード大学の日本人研究者らが6人の患者に実施したことが、10日わかった。

 iPS細胞を利用した世界初の臨床応用例で、最初の患者は退院し、約8か月たった現在も元気だという。ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大の山中伸弥教授がマウスでiPS細胞を作製してから6年、夢の治療として世界がしのぎを削る臨床応用への動きが予想以上に早く進んでいる実態が浮き彫りになった。

 iPS細胞を利用した心筋の細胞移植を行ったのは、ハーバード大の森口尚史
ひさし
客員講師ら。森口講師は、肝臓がん治療や再生医療の研究をしており、東京大学客員研究員も務める。現地時間10、11日に米国で開かれる国際会議で発表するほか、科学誌ネイチャー・プロトコルズ電子版で近く手法を論文発表する。

(2012年10月11日07時31分 読売新聞)





「iPS心筋移植、日本なら書類の山…森口講師」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20121011-OYT1T01001.htm?from=rss&ref=rssad


【ニューヨーク=柳沢亨之】あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)から作製した心筋細胞を使い、世界で初めて臨床応用した米ハーバード大学の森口尚史客員講師(48)は10日、この画期的な治療法を学会発表するため訪れたニューヨーク市内で本紙のインタビューに応じた。一問一答は次の通り。


          ◇ 

 ――患者6人の内訳は。

 いずれも米国籍で、日系の患者も1人。ハーバード傘下の同じ病院の患者だ。最初の患者は肝臓移植を受けていたため、心臓が悪くなったのに次の移植の機会がなかなか得られなかった。心筋梗塞や狭心症、糖尿病も持ち、仮に心臓移植をやっても難しかっただろう。ほかの5人も、慢性虚血性で重症の心不全。危険因子を多く抱えていた。3人は何か治療しなければ死んでいただろう。他の3人も1か月くらいしかもたない状況だった。患者たちの容体は安定し、1人は社会復帰して働いている。

 ――安全性の確認は。

 心臓に細胞移植をしても、がんになりにくいが、もしなっては困る。(異常細胞がないか)確かめたが、問題が全部クリアできていた。動物実験も問題なかった。

 ――チーム構成は。

 5人ほど。私が細胞を担当し、統計処理もやる。過冷却の担当者は生命工学や機械工学を専攻するハーバード大とマサチューセッツ工科大の大学院生ら。学生なら面白かったら参加してくれる。機動力のある仲間がいるからできた。

 ――日本と米国の違いは。

 日本なら規制が色々あってできなかっただろう。このまま日本でやっても書類の山をためるだけだった。こうした試みで100%の安全性を求めるのは困難。親方日の丸ではダメ。本気なら(金を)出せよと。私は自腹も切っている。若い人が動けるシステムを作らないといけない。

 ――資金調達は。

 資金は、大学院生らがボストンのベンチャーキャピタルに行って集めてくれた。ベンチャーからの資金は1億5000万円くらい。ハーバードの名前が効いたかも。(日本では)研究に税金が使われる。そうすると「成果を上げなければならない」との縛りが生まれ、リスクを避けがちだ。

 米国と日本では、ベンチャーの数も、目利きできる人の数も違う。臨床ではビジネスに結びつけなければダメ。患者も金をかけており、見合う効果をリターンしなければいけない。その視点が抜けている。

(2012年10月11日16時05分 読売新聞)





「「死の間際、これしかなかった」iPS心筋移植」
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20121011-OYT1T00882.htm?from=rss&ref=rssad


【ニューヨーク=柳沢亨之】あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)から作製した心筋細胞を使い、世界で初めて臨床応用した米ハーバード大学の森口尚史
ひさし
客員講師(48)は10日、この画期的な治療法を学会発表するため訪れたニューヨーク市内で本紙のインタビューに応じた。

 「患者さんは死の間際にある人たち。これしかなかった。この移植は確立したばかりの技術だが、患者さんの利益を考え、医者として前に進まなければならないこともある」と細胞移植を決断した心境を語った。

 森口氏によると、この男性患者(34)は、かつて肝臓移植を受けたうえ、重症心不全や糖尿病を発症し、他の治療法がなくなった。そこで、患者の肝臓から採取した細胞からiPS細胞をつくり、培養で大量の心筋細胞にして心臓に注入した。この心筋細胞は患者の心筋と同等の機能をもつことを事前に確かめた。培養は約45日でできた。

 この治療に関係する研究費用は約1億5000万円。起業投資家から集めた。森口氏は、「日本では税金が使われるから、成果を上げなければならないが、こちらでは投資家がリスクをとってくれる」「日本では、いろいろな規制があって実施できなかっただろう」と、新しい医療技術に対する日米の制度の違いを指摘。研究者側についても、「日本にも優秀でやる気のある人はいるが、結集しにくい。懸命に働き、本気で声を上げなければいけない」と述べた。

 森口氏は成功の背景として、「少人数の機動的な研究チーム」の結成を挙げた。同大やマサチューセッツ工科大で機械工学を学ぶ大学院生ら5人ほどが積極的に研究に参加し、心筋細胞の増殖に必要な「過冷却」技術を提供したうえ、この治療に関係する研究費用の調達を一手に担った。

(2012年10月11日16時02分 読売新聞)



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2012年10月05日
「iPS卵子からマウス、京大グループ成功」
http://knoike.seesaa.net/article/295559718.html

2012年09月27日
「日本産トキ復活計画…凍結細胞からiPS技術で」
http://knoike.seesaa.net/article/294467704.html

2012年08月02日
「iPSでALS治療薬…京大グループ、候補特定」
http://knoike.seesaa.net/article/284430536.html

2012年08月02日
「iPS細胞からALS治療化合物を発見」 「「アナカルジン酸」という化合物が、ALSの原因である運動神経の障害に効果があることを発見しました。」
http://knoike.seesaa.net/article/284410018.html

2012年07月26日
「アルツハイマー患者、誘発物質が長寿者の2倍」
http://knoike.seesaa.net/article/283233359.html

2012年06月14日
「再生医療応用に期待、免疫不全ブタ開発」
http://knoike.seesaa.net/article/275060265.html

2012年04月13日
「iPS細胞からがん幹細胞、世界初」
http://knoike.seesaa.net/article/264338145.html

2012年03月25日
「絶滅から救え!ユキヒョウの皮膚からiPS細胞」
http://knoike.seesaa.net/article/260069428.html

2012年03月13日
「世界初、幹細胞1個から大腸修復に成功」
http://knoike.seesaa.net/article/257379156.html

2012年02月28日
「卵巣に卵子の元「幹細胞」…不妊治療応用へ期待」
http://knoike.seesaa.net/article/254582921.html

2012年02月28日
歯から肝細胞(not幹細胞)が作れるのってすごいなー.メカニズムはわかっていなくても着々と実用化してほしいなー.
http://knoike.seesaa.net/article/254582766.html

2012年02月22日
「パーキンソン病のサル、ES細胞で改善…京大」
http://knoike.seesaa.net/article/253503521.html

2012年02月22日
「山中教授、資金集め奔走…京都マラソン完走宣言」
http://knoike.seesaa.net/article/253503266.html

2012年02月14日
「心臓発作患者の幹細胞で心筋再生、損傷を半分に」
http://knoike.seesaa.net/article/252271737.html

2012年02月11日
「歯のエナメル質の元、iPS細胞使い作製成功」
http://knoike.seesaa.net/article/251761918.html

2012年01月25日
「iPS脳でドーパミン分泌に成功」
http://knoike.seesaa.net/article/248497814.html

2012年01月25日
「ES細胞使い視力回復に成功」
http://knoike.seesaa.net/article/248497053.html

2012年01月25日
「筋肉骨化の難病、患者のiPS細胞で治療薬に道」
http://knoike.seesaa.net/article/248452597.html

2012年01月19日
「重い肝硬変に新治療、骨髄液から細胞培養し点滴」
http://knoike.seesaa.net/article/247211372.html

2012年01月16日
「脂肪燃やす細胞、iPS細胞からできた」
http://knoike.seesaa.net/article/246407661.html

2012年01月10日
「iPS細胞、仏企業に特許使用認める契約」
http://knoike.seesaa.net/article/245413844.html

2012年01月06日
「世界初「キメラ」猿…遺伝的に異なる細胞混在」
http://knoike.seesaa.net/article/244640760.html

2012年01月04日
「難治性てんかん解明に期待、患者からiPS作成」
http://knoike.seesaa.net/article/244271101.html

2011年12月11日
「iPS細胞から血小板量産、京大発表」
http://knoike.seesaa.net/article/239958139.html

2011年12月04日
「iPS情報データベース化へ…再生医療後押し」
http://knoike.seesaa.net/article/238663289.html

2011年11月27日
「110歳からiPS細胞作製…超長寿の秘密探る」
http://knoike.seesaa.net/article/237217498.html

2011年11月19日
「京大病院にiPS専門部、10年内に臨床応用」
http://knoike.seesaa.net/article/235950862.html

2011年11月16日
「ES細胞臨床試験、先頭走る米ジェロン社が撤退」
http://knoike.seesaa.net/article/235396081.html

2011年11月11日
「ES細胞から下垂体、再生医療の臨床応用近づく」
http://knoike.seesaa.net/article/234636141.html

2011年11月05日
「101歳からiPS作ったら、若返り効果も抜群」
http://knoike.seesaa.net/article/233744252.html

2011年10月19日
「人のES細胞特許、研究でも認めず…欧州司法裁」
http://knoike.seesaa.net/article/231168381.html

2011年10月13日
「iPS技術で遺伝子修復、正常な臓器の細胞に」 見出しがおかしい. iPS技術で作った正常に機能していない肝細胞の遺伝子修復をして,その上で移植したらうまく機能した,というお話.
http://knoike.seesaa.net/article/230177323.html

2011年10月08日
「糖尿病、鼻の奥の神経幹細胞で改善…ラット実験で」
http://knoike.seesaa.net/article/229431339.html

2011年10月06日
「クローン技術でヒト万能細胞作成…米チーム」
http://knoike.seesaa.net/article/228950694.html

2011年09月27日
「乳房再建の新手術システムを開発」
http://knoike.seesaa.net/article/227836675.html

2011年09月27日
「iPSで「神経のもと」作製、脊髄損傷治療も」
http://knoike.seesaa.net/article/227820240.html

2011年09月26日
「発毛にスイッチ入れる物質を発見…米チーム」
http://knoike.seesaa.net/article/227671345.html

2011年09月22日
「「iPS細胞で拒絶反応」に山中教授が反論」
http://knoike.seesaa.net/article/227160003.html

2011年09月09日
「アルツハイマー病の特徴、iPS細胞で再現成功」
http://knoike.seesaa.net/article/225128968.html

2011年09月05日
「世界で7頭・キタシロサイから初のiPS細胞」
http://knoike.seesaa.net/article/224343223.html

2011年08月13日
「京大のiPS細胞、米でも特許…日米欧を制す」
http://knoike.seesaa.net/article/219985537.html

2011年08月05日
「精子をiPSから作り、健常なマウス初の誕生」
http://knoike.seesaa.net/article/218658507.html

2011年07月13日
「幹細胞から「生きた入れ歯」…マウスで実験成功」
http://knoike.seesaa.net/article/214685207.html

2011年07月11日
「京大・山中教授のiPS細胞、欧州で特許」
http://knoike.seesaa.net/article/214373442.html

2011年06月15日
「京大iPS細胞技術、米NPOに使用権 世界の研究加速」
http://knoike.seesaa.net/article/209994701.html

2011年06月09日
「安全なiPS細胞、効率よく作製…京大グループ」
http://knoike.seesaa.net/article/208531152.html

2011年06月02日
「iPS変身、特定細胞のみ…山中説覆す可能性」
http://knoike.seesaa.net/article/206487054.html

2011年05月27日
「遺伝物質の断片ふりかけ、安全・簡単に万能細胞」
http://knoike.seesaa.net/article/204876858.html

2011年05月14日
「万能でなかった万能細胞、iPSに拒絶反応」
http://knoike.seesaa.net/article/201004709.html

2011年04月08日
「ES細胞から網膜組織、マウス実験で初成功」
http://knoike.seesaa.net/article/194800806.html

2011年04月08日
「iPS細胞作製効率30倍、がん化危険性も軽減」 「得られたiPS細胞を神経細胞や網膜の細胞に変化させることにも成功した。」
http://knoike.seesaa.net/article/194800556.html

2011年03月02日
「iPSから高効率に心筋細胞作る  京大チームが成功 再生医療や新薬開発に期待」
http://knoike.seesaa.net/article/188456014.html

2011年02月27日
「世界初、体外で血管網付き組織を再生」
http://knoike.seesaa.net/article/187968510.html

2011年02月19日
「iPSから生殖細胞作製へ…慶大の計画了承」
http://knoike.seesaa.net/article/186693819.html

2011年02月03日
「万能性阻害?iPS細胞に変化妨げる部分」
http://knoike.seesaa.net/article/183972895.html

2011年01月03日
「乳房再生、本人の幹細胞で治験へ…九大など」
http://knoike.seesaa.net/article/178224696.html

2010年12月22日
「iPS細胞バンク設立へドナー募集 京大が来年度から」
http://knoike.seesaa.net/article/174556651.html

2010年12月19日
「ブタ体内で人間の膵臓、東大・明大で研究開始へ」
http://knoike.seesaa.net/article/174033366.html

2010年12月08日
「脊髄損傷サル、iPS細胞治療で歩けるまで回復」
http://knoike.seesaa.net/article/172294625.html

2010年11月23日
「ヒトiPSで「血小板」作製、難病治療に有効か」
http://knoike.seesaa.net/article/170415444.html

2010年11月23日
「ES細胞の臨床試験、米企業が2例目開始へ」
http://knoike.seesaa.net/article/170415201.html

2010年11月08日
「iPS細胞使わずに「血液細胞」作製成功」
http://knoike.seesaa.net/article/168671255.html

2010年10月25日
「京大と仏企業提携、iPS細胞で共同研究」
http://knoike.seesaa.net/article/167139792.html

2010年10月12日
「ついに!ES細胞使ったヒトへ世界初の臨床試験」
http://knoike.seesaa.net/article/165481286.html

2010年06月02日
「iPS細胞でのがん治療に光 理研がマウスで成功」
http://knoike.seesaa.net/article/152843807.html

2010年05月20日
「歯茎からiPS細胞作製へ 阪大が承認」
http://knoike.seesaa.net/article/152843892.html

2010年05月14日
「マウスiPS細胞から内耳の細胞…難聴治療に道」
http://knoike.seesaa.net/article/152843648.html

2010年04月20日
「皮膚や骨髄に「万能細胞」…課題は増やし方」
http://knoike.seesaa.net/article/152843389.html

2010年04月12日
「インクジェットプリンタのように皮膚を「印刷」して火傷を治療する装置が実用化間近」
http://knoike.seesaa.net/article/152843424.html

2010年03月17日
「培養続けたiPSに異常 遺伝子に繰り返しや欠損」
http://knoike.seesaa.net/article/152843308.html

2009年12月30日
「見えなくなった右目に左目の幹細胞を移植、視力が回復した男性」
http://knoike.seesaa.net/article/152842149.html

2008年11月06日
「人のES細胞から大脳組織を作製」って,
http://knoike.seesaa.net/article/152836950.html

2006年03月08日
親知らずから幹細胞
http://knoike.seesaa.net/article/152828525.html


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