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どこのブログが忘れてしまったけれど,緊急地震速報システムが誤報を出した頃に,「『震度 5 弱』という表現は,違和感がある」という記事が載っているブログがあった.
その記事の主旨をざっとまとめると,
「
『100弱』と聞けば,『95〜98』くらいの値を思い浮かべる.
↓
『100弱』→『100より少し小さい値』
↓
『震度5弱』→『震度5より少し小さい揺れ』
↓
『震度 5 弱』が『震度 5』というラインを超えているのは違和感がある.
」
というようなことだったと思う.
細かいところは,いろいろと違ってしまっているかもしれない.
私は,この人の言うことは,「気持ちとして」わかるけれど,「ちょっと日本語センスが弱いですね」と思う.
だって,「震度 5 弱」の "5" は,「100 弱」などのときの "100" と違って「値」じゃないもの.
たまたま,クラスネームに "5" という数字を使っているだけの話で.
「震度 A, B, C,... 」と言ってもよかっただろうし,現在の表記と逆に,揺れの大きいほうから「震度 1, 2, 3... 」言ってもよかったわけだし.
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でも,不思議なのは,クラスネームなのか,代表値なのかの区別が,迷うことなくできてしまうこと.
慣れ以外に,何か構文上の理由がありそうな気がしなくもない.
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要するに、糞害に憤慨しているわけです。
というか、クラスネームに数字を使うこと自体が少ないのと、それに modifier として「強」「弱」をつけるのが少ないのとがあるの(ほかには「上」「下」とか)かな。
震度は歴史的には人間の感じる揺れの強さを値化したものなので、純粋にクラスネームと感じていない人がいるのかもしれません。
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「クラスネーム + 上・中・下」や
「クラスネーム + 高・中・低」にくらべて,
「クラスネーム + 強・中・弱」は,少ないのかもしれなくて,それゆえに特例として覚えこんでいるのかもしれないね.
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